鉄道の頭脳を司る
誇りと使命。
鉄道工事部(信号) 神戸信号工事所 主任 N.K. 2013年入社
業務内容を教えてください
JR西日本の信号機の取替えや新設工事で指揮者として現場に出て、協力会社に指示をします。信号がないと列車が運行できないので、基本的に作業は夜です。といっても貨物列車は走っています。次の貨物列車が来るまでの1時間半の間に施工しなければならなりません。そのための段取りや管理を、協力会社の作業責任者としっかり打ち合わせします。時間制限の中で最善の安全を尽くす仕事です。
仕事の醍醐味は何ですか?
電車線を外科に例えるなら、信号は神経内科。見て分かるところではなく、列車運行のロジックを触っていきます。うまくいかないことのある系統でもあり、勉強量が多いです。入社して最もやりがいを感じたのが「可部線電化延伸工事」を無事に終え、試験列車が目の前を初めて通った時です。短い工期の中で多くの課題があり、ひとつひとつを直轄作業員全員で意見を出し合い、終わらせた時の達成感は強かったです。
仕事をする上での信念は?
ルールを愚直に守ることです。鉄道業界は何もかもルールが定められています。なぜなら鉄道の歴史が数十年とある中で、かつて誰かが危険な目にあったとか列車が脱線したとか、その経験がルールになったからです。それを守っていれば作業も列車運行も安全です。そのためには準備を整えること。当日慌ててしまうとルールを守ることに自分が緩くなってしまいます。準備を整えて現地入りする流れが大切です。
入社前
入社のきっかけ
幼い頃から持ち続けた鉄道への思いが、
偶然の出会いに導かれるように結実。
小学校の卒業文集に「夢は運転士になること」と書いたほどの鉄道好き。就活でNESCOのHPを発見した際、踏切が自動で開閉する秘密は信号にあると知って興味を覚えました。たまたま大学開催の説明会にもブースが出て、当時の人事部の課長が同じ大学出身と知って縁を感じ、相談を重ねる中でもう思いはNESCOに向いてました。
技術力
電気の交流は知らなくても、
人との交流が役立った。
僕は機械工学出身で、入社するまで電気の交流と直流の違いを知らないくらい素人でした。じゃあ大学に行った意味がないかというとそうではなく、この仕事は人と話すこと、指示すること、考えること、資料をまとめ上げて説明する機会が多いです。その点はゼミでの学びが役立っています。教授や友人との交流は確実に財産になっています。
成長したスキル
大量のルールを、
自分なりの引き出しにしまう。
人間の脳のキャパシティを超えるほどルールの多い業界です。全てを覚えるに越したことはないですが、どの資料を見ると詳しく載っているかを覚えておくことが重要です。1年に1〜2回しか使わないルールもあるので、それだけをまとめ上げて自分なりにノートに書いたり、今でも電子媒体にして保存したり、工夫をずっと続けています。
入社後
技術力の向上
現場を代表して工事の許可をとる、
コミュニケーション力が向上。
自分でも伸びたなと思うのはコミュニケーション力です。作業員の方と工事の道筋を決めたら、JRに許可を取る必要があります。ダメだと言われたら、一緒に考えてくださいと議論します。交渉ができるのは、ルールを守った上でその工事が可能なのか、僕の引き出しが増えたからだとも思います。知識も交渉力もないと突き返されてしまいます。
成長につながるきっかけ
一つの作業、一つの工程、その点を
つないだ先に見えてくるものがある。
4年目の可部線電化延伸工事をきっかけに、目の前の作業だけでなく、全工程の先を見据えて仕事をするようになりました。点の連続というか、今日はここまで準備したから来週はこの準備だなと、その点をつないでいくとゴールが見えてきます。さらに、効率的に考えるなど、会社として目指すべきことも見通せるようになってきた気がします。
将来への展望
まず、仲間の怪我を絶対にさせない。
それが使命です。
安全第一の徹底に尽きます。安全が確保できなければ作業を止めて帰ってきても構わない。そう会社に言われるほどフォローしてもらっているので、これからも指揮者として無事故での工事完遂を目指し続けます。NESCOの工事は素晴らしいとJRやお客様に認められる、そんな会社の一員として働いていきたいです。